◆弓のご紹介、手放す経緯癖のない、溌剌とした弾き心地かと感じます。強めのバネあり、パリッとした弾き心地といえましょうか。バランスよし、反応良し、軽いです。弾き心地も軽やかそのものです。どっしりとした感じがよい方には向かないと思いますが、どちらかと言うと多くの方に求められる弾き心地の弓だと思います。（もう一本のドイツボウの方が好き嫌いが分かれるかという印象です。良し悪しではないので、こちらの弓のほうが優れているということはなく、それぞれの弾き心地があるということですね）一点瑕疵あり、ボタンのバンドが一部欠損しています。画像でご確認頂くとボタンが一部ワインレッド色になっている部分です。革を巻いています。手元の巻きは重さの調整も兼ねてオリジナルの革を残しつつ、銀線・絹糸・トカゲ革を巻いているのですが、その色味とボタンエンドの色を合わせています。個人的に気に入っている部分ですが、あまり好まれないようでしたら申し訳ありません。ボタンはじめ、フェルール含めフロッグ周辺の金具はシルバーで、良い雰囲気です。ただ先程の通りボタンが一部欠損しているため、弓全体の重量が少し軽くなっています。（オリジナルではありませんがきちっとはまるボタン2つおまけで付属します。重さが違うため、それぞれの弾き心地があります。）その他は折れや曲がり、大きな傷もなく経年の割に良い状態を保っています。スティックエンドにGermanyの刻印があり、詳しくはわかりませんが20世紀前半〜中頃に製作された弓ではないかと思われます。たいへんに細身で均整の取れた角弓、外観も雰囲気があります。作者名でしょうか、手元の刻印は消えて全く読めなくなっています。個人的にはヘッドやフロッグの雰囲気からなんとなく名前が浮かんだりはしますが…スライドの貝の部分にはベークライトという素材が使われています。樹脂の一種のようです。オリジナルか後代のものかは定かでありません。毛替えを先月実施、チップも軽すぎる金属が装着されていましたので牛骨に交換しました。とても端正な弓で弾き心地も癖がないので重宝し、手元に置いておきたかったのですが昨今の出費対応のため手放すことに致します。急遽出品したこともあり、やや雑多な感じではありますが、何か抜けている内容などございましたらご質問頂けますと幸いです。